Cefaclorの泌尿器科領域における検討

新経口用Cephalosporin剤であるCefaclorを臨床例50例に使用し, 88.0%の有効率を得た。またUTI薬効評価基準に従えば, 急性症 (22例) で100%, 慢性症 (7例) で71.4%の有効率であった。副作用は軽度の胃腸障害が2例に認あられたのみで重篤なものはなかった。起炎菌のうちE. coliは31株あったが消失率は90.3%であった。 この31株のうち19株のCefaclor, Cephalexin, CGP9000に対するMICを測定し, Cefaclorが最も優れた抗菌力を示すことがわかった。 若い健康成人4名にCefaclor 750mgを1回投与し, 血清中...

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Published inCHEMOTHERAPY Vol. 27; no. Supplement7; pp. 550 - 559
Main Authors 岡田, 敬司, 河村, 信夫, 大越, 正秋
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本化学療法学会 1979
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Summary:新経口用Cephalosporin剤であるCefaclorを臨床例50例に使用し, 88.0%の有効率を得た。またUTI薬効評価基準に従えば, 急性症 (22例) で100%, 慢性症 (7例) で71.4%の有効率であった。副作用は軽度の胃腸障害が2例に認あられたのみで重篤なものはなかった。起炎菌のうちE. coliは31株あったが消失率は90.3%であった。 この31株のうち19株のCefaclor, Cephalexin, CGP9000に対するMICを測定し, Cefaclorが最も優れた抗菌力を示すことがわかった。 若い健康成人4名にCefaclor 750mgを1回投与し, 血清中濃度および尿中回収率をみたがCephalexin, Cefradineなどと同様の結果を得た。 また体重5kgの家兎に250mgのCefaclorを経口投与したが, 脱水状態とそうでない場合とでは, 血中濃度が1時間値でかなり差があり脱水状態のものの方が高く, ヒトの場合と同様な結果を得た。
ISSN:0009-3165
1884-5894
DOI:10.11250/chemotherapy1953.27.Supplement7_550