大動脈四尖弁による閉鎖不全症の1例

大動脈四尖弁は発生頻度が非常に低く,大動脈弁閉鎖不全に対する手術例の報告も少ない.今回われわれは,経食道および経胸壁心エコーにて術前に大動脈四尖弁による閉鎖不全症と診断し,弁置換術を施行した症例を経験したので報告する. 症例は37歳男性で,左胸部違和感を主訴に来院した.経食道および経胸壁心エコーを施行したところ,大動脈四尖弁による閉鎖不全症と診断された.心臓カテーテル検査にて大動脈閉鎖不全(AR) III度と診断され,手術適応として当科紹介となった. 術中所見では左右冠尖が同大で,無冠尖と過剰弁は同大であるが他の2つに比してやや小さかった.手術は人工弁にて弁置換術を行い,経過は良好であった....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 65; no. 11; pp. 2885 - 2888
Main Authors 須藤, 三和, 浜中, 喜晴, 三井, 法真, 平井, 伸司, 井坂, 光宏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 25.11.2004
Subjects
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.65.2885

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Summary:大動脈四尖弁は発生頻度が非常に低く,大動脈弁閉鎖不全に対する手術例の報告も少ない.今回われわれは,経食道および経胸壁心エコーにて術前に大動脈四尖弁による閉鎖不全症と診断し,弁置換術を施行した症例を経験したので報告する. 症例は37歳男性で,左胸部違和感を主訴に来院した.経食道および経胸壁心エコーを施行したところ,大動脈四尖弁による閉鎖不全症と診断された.心臓カテーテル検査にて大動脈閉鎖不全(AR) III度と診断され,手術適応として当科紹介となった. 術中所見では左右冠尖が同大で,無冠尖と過剰弁は同大であるが他の2つに比してやや小さかった.手術は人工弁にて弁置換術を行い,経過は良好であった.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.65.2885