降下性壊死性縦隔炎の1例

急性咽頭炎を初発とし頸部と縦隔に広範な進展を示した降下性壊死性縦隔炎の1例を経験した.症例は71歳の女性,主訴は咽頭痛と頸部腫脹であった.頸部CTで皮下,気管周囲,甲状腺周囲の膿瘍形成を確認し緊急の頸部開放ドレナージ術施行した. 5日後に胸部造影CTにて縦隔内,胸腔内に広範な膿瘍形成を認め,降下性壊死性縦隔炎と診断し開胸縦隔ドレナージ術を行った.術後の各種合併症に対して集中治療を行い救命しえた.降下性壊死性縦隔炎の治療に関して,若干の文献考察を加えて報告した....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 66; no. 11; pp. 2680 - 2684
Main Authors 白神, 利明, 村上, 英介, 新宅, 究典, 加藤, 尚志, 西亀, 正之, 藤崎, 成至
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 25.11.2005
Subjects
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.66.2680

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Summary:急性咽頭炎を初発とし頸部と縦隔に広範な進展を示した降下性壊死性縦隔炎の1例を経験した.症例は71歳の女性,主訴は咽頭痛と頸部腫脹であった.頸部CTで皮下,気管周囲,甲状腺周囲の膿瘍形成を確認し緊急の頸部開放ドレナージ術施行した. 5日後に胸部造影CTにて縦隔内,胸腔内に広範な膿瘍形成を認め,降下性壊死性縦隔炎と診断し開胸縦隔ドレナージ術を行った.術後の各種合併症に対して集中治療を行い救命しえた.降下性壊死性縦隔炎の治療に関して,若干の文献考察を加えて報告した.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.66.2680