健常人におけるFleroxacinの胃腸管吸収に及ぼす制酸剤の影響

Fleroxacinの胃腸管吸収に及ぼす制酸剤 (乾燥水酸化アルミニウムゲル) の影響を, 6名の健常成人男子志願者において検討した。Fleroxacin 200mgを空腹時に服用した場合の最高血清中濃度は, 乾燥水酸化アルミニウムゲル1gの同時併用により, 2.37から1.81μg/mlへと有意に低下したが, 血清中濃度曲線下面積, 最高血清中濃度到達時間及び血清中半減期に有意な変化は見られなかった。さらに服用後48hまでの尿中fleroxacinの排泄率は67.2から60.3%へ, 代謝物も含めた尿中総排泄率は77.6から68.3%へとそれぞれわずかに低下した。他のキノロンカルボン酸系抗菌...

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Published inCHEMOTHERAPY Vol. 38; no. Supplement2; pp. 344 - 349
Main Authors 酒井, 紀, 草嶋, 久生, 堀, 誠治, 斉藤, 静樹, 内田, 広, 柴, 孝也, 斎藤, 篤, 石田, 了三, 吉田, 正樹, 加地, 正伸, 嶋田, 甚五郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本化学療法学会 1990
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ISSN0009-3165
1884-5894
DOI10.11250/chemotherapy1953.38.Supplement2_344

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Summary:Fleroxacinの胃腸管吸収に及ぼす制酸剤 (乾燥水酸化アルミニウムゲル) の影響を, 6名の健常成人男子志願者において検討した。Fleroxacin 200mgを空腹時に服用した場合の最高血清中濃度は, 乾燥水酸化アルミニウムゲル1gの同時併用により, 2.37から1.81μg/mlへと有意に低下したが, 血清中濃度曲線下面積, 最高血清中濃度到達時間及び血清中半減期に有意な変化は見られなかった。さらに服用後48hまでの尿中fleroxacinの排泄率は67.2から60.3%へ, 代謝物も含めた尿中総排泄率は77.6から68.3%へとそれぞれわずかに低下した。他のキノロンカルボン酸系抗菌剤と比較して, fleroxacinの胃腸管吸収に及ぼす水酸化アルミニウムの影響は少ないものと結論された。
ISSN:0009-3165
1884-5894
DOI:10.11250/chemotherapy1953.38.Supplement2_344