ラベンダーオイルを用いた足浴が生体に及ぼす影響

本研究は、ラベンダーオイルを用いた足浴の有効性の検討を目的としている。対象は、月経周期による自律神経への影響を受けにくい成人男性8名とし、それぞれラベンダーオイルを用いた足浴 (以下、香りあり群) と用いない足浴 (以下、香り群) を行い、自律神経や気分に与える影響を明らかにするため実験研究を行った。足浴を10分間行い、足浴前15分から足浴後30分までを安静坐位とし、HF成分 (副交感神経系活動指標) ・皮膚表面温・皮膚深部温・血圧・主観的評価の観点から、2群を比較した。その結果、香りあり群では上肢皮膚温が足浴中・足浴後数分で有意に上昇し、香り群に比べ上肢皮膚温の上昇が持続した。また、血圧につ...

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Published in形態・機能 Vol. 7; no. 2; pp. 59 - 66
Main Authors 沼野, 美沙紀, 藤井, 徹也, 伊藤, 佳保里, 佐伯, 香織, 篠田, 貢一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published コ・メディカル形態機能学会 20.03.2009
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ISSN1347-7145
1884-6084
DOI10.11172/keitaikinou2002.7.59

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Summary:本研究は、ラベンダーオイルを用いた足浴の有効性の検討を目的としている。対象は、月経周期による自律神経への影響を受けにくい成人男性8名とし、それぞれラベンダーオイルを用いた足浴 (以下、香りあり群) と用いない足浴 (以下、香り群) を行い、自律神経や気分に与える影響を明らかにするため実験研究を行った。足浴を10分間行い、足浴前15分から足浴後30分までを安静坐位とし、HF成分 (副交感神経系活動指標) ・皮膚表面温・皮膚深部温・血圧・主観的評価の観点から、2群を比較した。その結果、香りあり群では上肢皮膚温が足浴中・足浴後数分で有意に上昇し、香り群に比べ上肢皮膚温の上昇が持続した。また、血圧については香りあり群で安静25~30分に有意に低下し、HF成分についても香りあり群で安静20分前後に有意に上昇した。これらより、ラベンダーオイルを用いた足浴で副交感神経活動が亢進されたことが示唆された。
ISSN:1347-7145
1884-6084
DOI:10.11172/keitaikinou2002.7.59