インターフェロン療法により下垂体機能低下症が顕性化したC型慢性肝炎の1症例
症例, 46歳女性.既往歴は34歳出産時弛緩出血にて輸血.その後C型慢姓肝炎にて通院.今回インターフェロン(IFN)療法のため入院. IFN連日投与開始5日目にshock,低血糖に続いて低尿浸透圧の多尿が出現したが,投与中止により回復.内分泌学的検査および負荷試験では汎下垂体機能低下症,頭部MRIではempty sellaが認められた.以上より本症例は出産時出血による下垂体機能低下症(Sheehan症候群)が潜在しており, IFN投与が契機となり顕性化し,尿崩症をも伴ったと推察された....
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Published in | 日本内科学会雑誌 Vol. 85; no. 10; pp. 1757 - 1759 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本内科学会
10.10.1996
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Subjects | |
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ISSN | 0021-5384 1883-2083 |
DOI | 10.2169/naika.85.1757 |
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Summary: | 症例, 46歳女性.既往歴は34歳出産時弛緩出血にて輸血.その後C型慢姓肝炎にて通院.今回インターフェロン(IFN)療法のため入院. IFN連日投与開始5日目にshock,低血糖に続いて低尿浸透圧の多尿が出現したが,投与中止により回復.内分泌学的検査および負荷試験では汎下垂体機能低下症,頭部MRIではempty sellaが認められた.以上より本症例は出産時出血による下垂体機能低下症(Sheehan症候群)が潜在しており, IFN投与が契機となり顕性化し,尿崩症をも伴ったと推察された. |
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ISSN: | 0021-5384 1883-2083 |
DOI: | 10.2169/naika.85.1757 |