Mammography所見からみた乳癌に対する各種診断法の検討
最近,約15年間に長野県がん検診センターの乳腺外来でマンモグラフィ(MG)を施行した乳癌686例を対象とした. MGで描出される腫瘤陰影(T)と石灰化像(C)の有無からT(+), C(+), TC(+)およびTC(-) 4群に分けて,触診, MG,超音波検査(US)および穿刺吸引細胞診(ABC)の診断能を比較検討した. 4診断法ともに乳癌を疑った割合はTC(+)群が最も高く, TC(-)群が最も低かった.さらに, MGと他の診断法を組み合わせて検討した.悪性診断の一致率は各組み合わせともにTC(+)群が最も高く, TC(-)群が低かった.両者ともに良性と診断した割合はMGとABCの組み合わせが...
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 61; no. 10; pp. 2551 - 2556 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
25.10.2000
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Subjects | |
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ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.61.2551 |
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Summary: | 最近,約15年間に長野県がん検診センターの乳腺外来でマンモグラフィ(MG)を施行した乳癌686例を対象とした. MGで描出される腫瘤陰影(T)と石灰化像(C)の有無からT(+), C(+), TC(+)およびTC(-) 4群に分けて,触診, MG,超音波検査(US)および穿刺吸引細胞診(ABC)の診断能を比較検討した. 4診断法ともに乳癌を疑った割合はTC(+)群が最も高く, TC(-)群が最も低かった.さらに, MGと他の診断法を組み合わせて検討した.悪性診断の一致率は各組み合わせともにTC(+)群が最も高く, TC(-)群が低かった.両者ともに良性と診断した割合はMGとABCの組み合わせが低く, MGとUSの組み合わせが高かった. 乳癌に対する各種診断法の診断能およびMGと組み合わせた診断能はMG所見によって差があることが判明した. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.61.2551 |