CT画像を用いた側頭骨含気容量の測定 Planimeter法, 矩形面積法との比較

我々は側頭骨高空間分解能CTをコンピューターに取り込み含気蜂巣の容量を測定する方法を開発し, その結果 (以下, CT側頭骨含気容量) と以下の3方法による含気部面積値と比較検討した. 対象は正常34例57耳である. CT側頭骨含気容量とPlanimeter法, 矩形面積法の測定値の比較では相関係数は0.89, 0.88であり, CT断面含気腔面積値との比較では外側半規管付近で0.9前後あるいはそれ以上であった. また含気蜂巣の立体化構築像を作製したところ, 相関がみられなかった症例で錐体尖方向の含気蜂巣の発育が重要な鍵を握っていることが分かった. 以上のことから含気蜂巣について詳細に検討する...

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 99; no. 6; pp. 926 - 933,969
Main Authors 東, 博二, 村田, 清高, 伊東, 明彦, 川本, 亮, 田中, 久哉, 磯野, 道夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 20.06.1996
日本耳鼻咽喉科学会
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ISSN0030-6622
1883-0854
DOI10.3950/jibiinkoka.99.926

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Summary:我々は側頭骨高空間分解能CTをコンピューターに取り込み含気蜂巣の容量を測定する方法を開発し, その結果 (以下, CT側頭骨含気容量) と以下の3方法による含気部面積値と比較検討した. 対象は正常34例57耳である. CT側頭骨含気容量とPlanimeter法, 矩形面積法の測定値の比較では相関係数は0.89, 0.88であり, CT断面含気腔面積値との比較では外側半規管付近で0.9前後あるいはそれ以上であった. また含気蜂巣の立体化構築像を作製したところ, 相関がみられなかった症例で錐体尖方向の含気蜂巣の発育が重要な鍵を握っていることが分かった. 以上のことから含気蜂巣について詳細に検討する際には3次元的検討の必要性が示唆された.
ISSN:0030-6622
1883-0854
DOI:10.3950/jibiinkoka.99.926