自然気胸術後アンケートによる創痛に対する術式別検討

自然気胸の治療として胸腔鏡下手術を受けた患者と開胸手術を受けた患者の術後経過をアンケートにて比較検討した.回答があった症例のうち, 片側のみの手術を受けた患者に限定すると, 開胸手術を受けた患者19人中術直後から術後1日目までに, 強い疼痛を訴えた者は6人 (31.6%) であるのに対し, 胸腔鏡手術の場合25人中2人 (8.0%) と少なく, 後直後から術後早期にかけての疼痛軽減という観点から, 胸腔鏡下手術の有用性をあらためて確認した.術創に関しても、予想より小さいと回答した患者が, 開胸手術の場合19人中5人 (26.3%) に対し, 胸腔鏡手術の場合25人中13人 (52.0%) で,...

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Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 10; no. 4; pp. 445 - 449
Main Authors 八板, 英道, 石田, 照佳, 斉藤, 元吉, 丸山, 理一郎, 西岡, 憲一, 光冨, 徹哉, 杉町, 圭蔵
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 15.05.1996
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Summary:自然気胸の治療として胸腔鏡下手術を受けた患者と開胸手術を受けた患者の術後経過をアンケートにて比較検討した.回答があった症例のうち, 片側のみの手術を受けた患者に限定すると, 開胸手術を受けた患者19人中術直後から術後1日目までに, 強い疼痛を訴えた者は6人 (31.6%) であるのに対し, 胸腔鏡手術の場合25人中2人 (8.0%) と少なく, 後直後から術後早期にかけての疼痛軽減という観点から, 胸腔鏡下手術の有用性をあらためて確認した.術創に関しても、予想より小さいと回答した患者が, 開胸手術の場合19人中5人 (26.3%) に対し, 胸腔鏡手術の場合25人中13人 (52.0%) で, 胸腔鏡手術を受けた患者の術創に対する満足度が高いことが示唆された.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.10.445