Ocular lateropulsionの症候学的検討
わが国で報告の少ないocular lateropulsionの症候学的位置付けを検討し, 責任病巣について考察した.延髄外側症候群11例中, 確実なocular lateropulsionは2例, 疑診例は7例であった.共同偏視の回復過程でこの徴候を認めた症例を提示し, 共同偏視が重要な役割を果たしていることを示した.Ocular lateropulsionは共同偏視を中心とする群と, それに小脳徴候を伴う群の, 2群に分けるのが適切であると考えられた.MRIの検討により, その責任病巣は延髄背外側にあると推定されたが, なお詳細な臨床病理学的検討が必要である....
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Published in | 脳卒中 Vol. 11; no. 5; pp. 586 - 591 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脳卒中学会
1989
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0912-0726 1883-1923 |
DOI | 10.3995/jstroke.11.586 |
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Summary: | わが国で報告の少ないocular lateropulsionの症候学的位置付けを検討し, 責任病巣について考察した.延髄外側症候群11例中, 確実なocular lateropulsionは2例, 疑診例は7例であった.共同偏視の回復過程でこの徴候を認めた症例を提示し, 共同偏視が重要な役割を果たしていることを示した.Ocular lateropulsionは共同偏視を中心とする群と, それに小脳徴候を伴う群の, 2群に分けるのが適切であると考えられた.MRIの検討により, その責任病巣は延髄背外側にあると推定されたが, なお詳細な臨床病理学的検討が必要である. |
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ISSN: | 0912-0726 1883-1923 |
DOI: | 10.3995/jstroke.11.586 |