BRL 28500 (Clavulanic acid-Ticarcillin) の嫌気性菌に対する抗菌力
BRL 28500の嫌気性菌に対するin vitroおよびin vivoにおける抗菌力を, TIPCおよびPIPCと比較検討した。 教室保存の嫌気性参考菌株75株の大部分の株に対してBRL 28500は6.25μg/mlで発育を阻止した。また, TIPC耐性菌に対して, CVA 2.5μg/ml添加でTIPCの抗菌力の増強が認められた。 臨床分離のB. fragilis 114株に対して, BRL 28500はTIPCおよびPIPCより強い抗菌力を示し, 特にβ-lactamase産生の40株に対しては抗菌力の増強が著明であった。 B. fragilisによるマウス実験的皮下膿瘍形成実験におい...
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Published in | CHEMOTHERAPY Vol. 34; no. Supplement4; pp. 44 - 50 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本化学療法学会
1986
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0009-3165 1884-5894 |
DOI | 10.11250/chemotherapy1953.34.Supplement4_44 |
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Summary: | BRL 28500の嫌気性菌に対するin vitroおよびin vivoにおける抗菌力を, TIPCおよびPIPCと比較検討した。 教室保存の嫌気性参考菌株75株の大部分の株に対してBRL 28500は6.25μg/mlで発育を阻止した。また, TIPC耐性菌に対して, CVA 2.5μg/ml添加でTIPCの抗菌力の増強が認められた。 臨床分離のB. fragilis 114株に対して, BRL 28500はTIPCおよびPIPCより強い抗菌力を示し, 特にβ-lactamase産生の40株に対しては抗菌力の増強が著明であった。 B. fragilisによるマウス実験的皮下膿瘍形成実験においてBRL 28500は, TIPCおよびCVAと比較して強い膿瘍形成阻止効果が認められた。 以上より, BRL 28500は嫌気性菌感染症に対して高い有用性が期待できる。 |
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ISSN: | 0009-3165 1884-5894 |
DOI: | 10.11250/chemotherapy1953.34.Supplement4_44 |