胸壁原発Malignant fibrous histiocytomaの1例
症例は72歳女性, 1年前に胸部打撲の既往あるも放置していた.翌年の検診で胸部異常陰影を指摘され近医を受診, 胸部X線, CTにて胸壁腫瘍と診断され当科へ紹介された.経皮針生検にてMalignant fibrous histiocytoma (MFH) が疑われ胸壁全層切除を伴う腫瘤摘除術を行った.肋骨は第3~6まで4本切除し胸壁欠損部は縫合糸による格子状再建を行った.腫瘍は12×6×5cmで, 異型の強い紡錘形および卵円形の腫瘍細胞が増殖し, storiform-Pleomorphic typeのMFHと診断された.術後CDDP+IFXによる化学療法を行い現在再発の徴候なく外来通院中である....
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Published in | 日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 13; no. 6; pp. 774 - 778 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
15.09.1999
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Subjects | |
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ISSN | 0919-0945 1881-4158 |
DOI | 10.2995/jacsurg.13.774 |
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Summary: | 症例は72歳女性, 1年前に胸部打撲の既往あるも放置していた.翌年の検診で胸部異常陰影を指摘され近医を受診, 胸部X線, CTにて胸壁腫瘍と診断され当科へ紹介された.経皮針生検にてMalignant fibrous histiocytoma (MFH) が疑われ胸壁全層切除を伴う腫瘤摘除術を行った.肋骨は第3~6まで4本切除し胸壁欠損部は縫合糸による格子状再建を行った.腫瘍は12×6×5cmで, 異型の強い紡錘形および卵円形の腫瘍細胞が増殖し, storiform-Pleomorphic typeのMFHと診断された.術後CDDP+IFXによる化学療法を行い現在再発の徴候なく外来通院中である.胸壁原発MFHはまれであり, 本邦報告例は自験例を含めても22例のみである. |
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ISSN: | 0919-0945 1881-4158 |
DOI: | 10.2995/jacsurg.13.774 |