終末期がん患者の歩行能力と筋力および身体症状との関係
【目的】終末期がん患者の歩行能力と筋力および身体症状との関係を検討すること。 【方法】緩和ケア病棟入棟時の患者70名を対象に、歩行能力や下肢筋力、身体症状を評価した。統計解析はロジスティック回帰分析を用い、アウトカムを歩行能力、曝露変数を下肢筋力、調整変数を年齢、性別、Palliative Prognostic Index、オピオイドの使用状況とした。 【結果】ロジスティック回帰分析の結果、歩行能力には下肢筋力(オッズ比:3.37、95%信頼区間:1.05–10.80、p = 0.041)が関連を認めた。 【結論】終末期がん患者の歩行能力には下肢筋力が影響を与えていることが明らかになった。緩和...
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Published in | 日本がん・リンパ浮腫理学療法学会誌 p. JJPTOL-R6-A1 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本がん・リンパ浮腫理学療法学会
2025
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Subjects | |
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ISSN | 2759-0984 |
DOI | 10.60366/jjptol.JJPTOL-R6-A1 |
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Summary: | 【目的】終末期がん患者の歩行能力と筋力および身体症状との関係を検討すること。 【方法】緩和ケア病棟入棟時の患者70名を対象に、歩行能力や下肢筋力、身体症状を評価した。統計解析はロジスティック回帰分析を用い、アウトカムを歩行能力、曝露変数を下肢筋力、調整変数を年齢、性別、Palliative Prognostic Index、オピオイドの使用状況とした。 【結果】ロジスティック回帰分析の結果、歩行能力には下肢筋力(オッズ比:3.37、95%信頼区間:1.05–10.80、p = 0.041)が関連を認めた。 【結論】終末期がん患者の歩行能力には下肢筋力が影響を与えていることが明らかになった。緩和ケア入棟患者においても、治療中のがん患者と同様に筋力や歩行能力の維持・向上を目的とした運動療法が必要である。 |
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ISSN: | 2759-0984 |
DOI: | 10.60366/jjptol.JJPTOL-R6-A1 |