超臨界二酸化炭素を希釈剤に用いた簡便かつ高性能なHPLCカラムの作製
超臨界二酸化炭素を希釈剤として用いて直接HPLCカラム内に多孔性高分子を合成することで, モノリス型のHPLCカラムを作製した. モノマーとしてstyrene (St), methyl methacrylate (MMA), 架橋剤にはdivinylbenzene (DVB), ethylene dimethacrylate (EDMA) をそれぞれ用いて, モノマー濃度, CO2圧力, 重合時間などを変えて重合を行った. 細孔の特性, 充填の均一性は, 溶離液にTHFを用いた場合の, tolueneおよび標準ポリスチレンの溶出挙動から評価した. St-DVB系では, 体積排除機構で試料の分離...
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Published in | 高分子論文集 Vol. 62; no. 6; pp. 291 - 296 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 高分子学会
2005
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0386-2186 1881-5685 |
DOI | 10.1295/koron.62.291 |
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Summary: | 超臨界二酸化炭素を希釈剤として用いて直接HPLCカラム内に多孔性高分子を合成することで, モノリス型のHPLCカラムを作製した. モノマーとしてstyrene (St), methyl methacrylate (MMA), 架橋剤にはdivinylbenzene (DVB), ethylene dimethacrylate (EDMA) をそれぞれ用いて, モノマー濃度, CO2圧力, 重合時間などを変えて重合を行った. 細孔の特性, 充填の均一性は, 溶離液にTHFを用いた場合の, tolueneおよび標準ポリスチレンの溶出挙動から評価した. St-DVB系では, 体積排除機構で試料の分離を行うための細孔を有するモノリスカラムを, 重合条件を選ぶことで作製することができた. 一方, MMA-EDMA系では, 溶出時間の分子量依存性が小さかったが, 均一性が高いカラムが得られた. CO2に親和性の高いフッ素化アルキル基を有するメタクリル酸エステルを添加すると, 一次粒子の粒径が小さくなり, 理論段数も向上した. 重合中に温度を変える2段階重合により, 体積排除機構による分離に必要な細孔が形成することがわかった. |
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ISSN: | 0386-2186 1881-5685 |
DOI: | 10.1295/koron.62.291 |