両側同時肺癌に対して一期的に両側上葉切除を行った一例

両側の同時多発性肺癌に対し, 胸骨正中切開により一期的に両側上葉切除術を施行して, 経過良好な一例を経験した.症例は63才の男性で, 右肺は腺扁平上皮癌, 左肺は気管支内腔に突出する低分化型扁平上皮癌であり, 病理病期は左右共にTIN0M0, Stage Iであった.両側肺葉切除は術後の呼吸不全等の合併症の発生が多いといわれているが, 手術操作については特に左上葉切除はやや困難であるものの, 胸骨正中切開による手術が良好な結果をもたらしたものと考えられた....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 11; no. 1; pp. 61 - 65
Main Authors 長坂, 不二夫, 大畑, 正昭, 飯田, 守, 大森, 一光, 中岡, 康, 北村, 一雄, 小笠原, 弘二, 並木, 義夫, 村松, 高, 西村, 理, 羽賀, 直樹, 古賀, 守, 四万村, 三恵, 瀬在, 幸安
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 15.01.1997
Subjects
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:両側の同時多発性肺癌に対し, 胸骨正中切開により一期的に両側上葉切除術を施行して, 経過良好な一例を経験した.症例は63才の男性で, 右肺は腺扁平上皮癌, 左肺は気管支内腔に突出する低分化型扁平上皮癌であり, 病理病期は左右共にTIN0M0, Stage Iであった.両側肺葉切除は術後の呼吸不全等の合併症の発生が多いといわれているが, 手術操作については特に左上葉切除はやや困難であるものの, 胸骨正中切開による手術が良好な結果をもたらしたものと考えられた.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.11.61