胸腔鏡下交感神経遮断術後の代償性発汗と術中指先温度, 血流の検討

手掌多汗症に対する胸腔鏡下交感神経遮断術は少ない手術侵襲で確実性の高い効果が得られる一方で, 術後に生じる代償性発汗は比較的高い頻度で認められ術後のQOLを考える上で大きな問題の1つとなっている.今回, 手掌多汗症に対して胸腔鏡下交感神経遮断を施行した20例について術前後での指先の温度差と代償性発汗の程度について検討した.術前後での指先の温度差, 血流差と代償性発汗が生じる範囲の間で有意な相関が認められ, 指先の温度差, 血流差が術後の代償性発汗の程度を予測する指標となる可能性が考えられた.今後さらなる症例の集積による検討が必要と考えられた....

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Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 17; no. 2; pp. 83 - 86
Main Authors 西, 英行, 川崎, 賢祐, 藤田, 武郎, 間野, 正之, 大村, 泰之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 15.03.2003
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ISSN0919-0945
1881-4158
DOI10.2995/jacsurg.17.83

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Summary:手掌多汗症に対する胸腔鏡下交感神経遮断術は少ない手術侵襲で確実性の高い効果が得られる一方で, 術後に生じる代償性発汗は比較的高い頻度で認められ術後のQOLを考える上で大きな問題の1つとなっている.今回, 手掌多汗症に対して胸腔鏡下交感神経遮断を施行した20例について術前後での指先の温度差と代償性発汗の程度について検討した.術前後での指先の温度差, 血流差と代償性発汗が生じる範囲の間で有意な相関が認められ, 指先の温度差, 血流差が術後の代償性発汗の程度を予測する指標となる可能性が考えられた.今後さらなる症例の集積による検討が必要と考えられた.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.17.83