進行性脊髄性筋萎縮症にみられた腸管運動障害にエリスロマイシンが著効を示した1症例

症例は67歳の男性. 1976年四肢の筋萎縮を伴った弛緩性筋力低下からSPMAと診断. 1983年呼吸筋麻痺が出現, 1985年より臥床のまま人工呼吸管理中.その後難治性の腹部膨満と腸内ガス貯留が出現し,モチリン様作用を有するエリスロマイシンを経口投与したところ症状が著明に改善した.休薬とプラセボ投与では症状が再増悪した.本薬は慢性神経内科疾患による長期臥床患者にみられる腸管運動障害に有効と考えられた....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 81; no. 8; pp. 1261 - 1262
Main Authors 松倉, 茂, 塩屋, 敬一, 大井, 長和, 河野, 鉄, 伊井, 敏彦, 中原, 聖子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 1992
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.81.1261

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Summary:症例は67歳の男性. 1976年四肢の筋萎縮を伴った弛緩性筋力低下からSPMAと診断. 1983年呼吸筋麻痺が出現, 1985年より臥床のまま人工呼吸管理中.その後難治性の腹部膨満と腸内ガス貯留が出現し,モチリン様作用を有するエリスロマイシンを経口投与したところ症状が著明に改善した.休薬とプラセボ投与では症状が再増悪した.本薬は慢性神経内科疾患による長期臥床患者にみられる腸管運動障害に有効と考えられた.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.81.1261