甲状腺癌術後晩期に生じた左総頸動脈仮性瘤の1例

石灰化病変の慢性的な接触により発生したと推察される総頸動脈仮性瘤の1例を経験したので報告する. 症例は, 86歳,女性. 24年前に甲状腺乳頭癌の診断で甲状腺左葉切除,左頸部郭清,術後照射を受けた.左頸部に石灰化を伴う潰瘍を生じ,動脈性出血を繰り返したため当科に紹介された.動脈造影およびCTにて左総頸動脈仮性瘤の診断を得た.手術は,左腋窩動脈-左外頸動脈バイパスをおき,左総頸動脈を結紮,切離した.術後病理では,甲状腺癌の再発は認められず,術後経過は良好であった....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 59; no. 7; pp. 1763 - 1765
Main Authors 八柳, 英治, 山崎, 弘資, 平田, 哲, 笹嶋, 唯博, 森山, 博史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 25.07.1998
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.59.1763

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Summary:石灰化病変の慢性的な接触により発生したと推察される総頸動脈仮性瘤の1例を経験したので報告する. 症例は, 86歳,女性. 24年前に甲状腺乳頭癌の診断で甲状腺左葉切除,左頸部郭清,術後照射を受けた.左頸部に石灰化を伴う潰瘍を生じ,動脈性出血を繰り返したため当科に紹介された.動脈造影およびCTにて左総頸動脈仮性瘤の診断を得た.手術は,左腋窩動脈-左外頸動脈バイパスをおき,左総頸動脈を結紮,切離した.術後病理では,甲状腺癌の再発は認められず,術後経過は良好であった.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.59.1763