胆石症を合併した小児胆嚢捻転症の1例

胆石の嵌頓が胆嚢捻転症の-要因となったと考えられる11歳の女児例を経験した.胆石を伴う急性胆嚢炎の診断で腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.胆嚢はGross 2型の遊走胆嚢で,頸部で時計方向に180度捻れており,暗赤色を呈していた.病理診断は,急性出血性壊死性胆嚢炎であった. 小児の胆嚢捻転症は,極めて稀な疾患である.本邦報告例では胆石を伴ったものは見られず,無石であることが小児例の特徴との報告もあるが,有石例もあり得ることを強調したい....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 62; no. 4; pp. 1013 - 1016
Main Authors 和田守, 憲二, 橋本, 毅一郎, 清水, 良一, 品川, 裕治, 林, 秀知
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 25.04.2001
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.62.1013

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Summary:胆石の嵌頓が胆嚢捻転症の-要因となったと考えられる11歳の女児例を経験した.胆石を伴う急性胆嚢炎の診断で腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.胆嚢はGross 2型の遊走胆嚢で,頸部で時計方向に180度捻れており,暗赤色を呈していた.病理診断は,急性出血性壊死性胆嚢炎であった. 小児の胆嚢捻転症は,極めて稀な疾患である.本邦報告例では胆石を伴ったものは見られず,無石であることが小児例の特徴との報告もあるが,有石例もあり得ることを強調したい.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.62.1013