細線化を用いた3次元ネットワーク構造のトポロジー解析

最近の共焦点レーザースキャン顕微鏡 (LSCM) やコンピュータトモグラフィ (CT) の発達により, 高分子材料の内部構造を3次元的に観察する方法が一般的になりつつある. 本研究では, ネットワーク構造の3次元画像を細線化処理することで, 形態学的な構造パラメーター, すなわち, 分岐点でのネットワークの分岐数など, 従来の顕微鏡や散乱手法による構造解析では計測不可能であった構造パラメーターの測定を行った. 従来の3次元細線化処理においては, 画像の端における連結性評価を行っていない点が大きな問題であり, 本研究では, この画像端の測定結果に対する影響を考慮し, 細線化ルールを改良した. 測...

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Bibliographic Details
Published in高分子論文集 Vol. 58; no. 1; pp. 13 - 21
Main Authors 長谷川, 博一, 西川, 幸宏, 陣内, 浩司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 高分子学会 2001
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ISSN0386-2186
1881-5685
DOI10.1295/koron.58.13

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Summary:最近の共焦点レーザースキャン顕微鏡 (LSCM) やコンピュータトモグラフィ (CT) の発達により, 高分子材料の内部構造を3次元的に観察する方法が一般的になりつつある. 本研究では, ネットワーク構造の3次元画像を細線化処理することで, 形態学的な構造パラメーター, すなわち, 分岐点でのネットワークの分岐数など, 従来の顕微鏡や散乱手法による構造解析では計測不可能であった構造パラメーターの測定を行った. 従来の3次元細線化処理においては, 画像の端における連結性評価を行っていない点が大きな問題であり, 本研究では, この画像端の測定結果に対する影響を考慮し, 細線化ルールを改良した. 測定結果の精度は, ネットワークの連結性が既知である周期的極小曲面を用いて検証された. 3次元画像の大きさ, 画像内の単位格子の数, 画像の回転が測定結果に与える影響を調べた. 画像内の単位格子の数が精度に大きな影響を与えることが分かった
ISSN:0386-2186
1881-5685
DOI:10.1295/koron.58.13