神経疾患と転倒・転落 急性期型総合病院の神経疾患病棟における転倒・転落防止対策について
国立国際医療センターは, 救急指定病院であり, 神経疾患においても脳梗塞をはじめとした急性期の患者を受け入れている. 急性期の神経疾患の患者は, 突然に現れた症状により自分自身の現状を認識できず自力で行動をとることから転倒・転落がおこりやすい. 転倒・転落は, 精神的に回復意識を減退させ, 身体的にも損傷をおこす危険性があり, 回避しければならない. 当病棟では, 全入院患者に対しアセスメントスコアで危険度を分析し, 看護師全員が同じ視点で転倒・転落防止対策ができるようにしている. また, 日々のカンファレンスや事故防止係を中心としたヒヤリハットの分析, 病棟ラウンドの内容の共有, 適切な転倒...
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Published in | Japanese Journal of National Medical Services Vol. 60; no. 1; pp. 54 - 56 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
Japanese Society of National Medical Services
2006
一般社団法人 国立医療学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0021-1699 1884-8729 |
DOI | 10.11261/iryo1946.60.54 |
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Summary: | 国立国際医療センターは, 救急指定病院であり, 神経疾患においても脳梗塞をはじめとした急性期の患者を受け入れている. 急性期の神経疾患の患者は, 突然に現れた症状により自分自身の現状を認識できず自力で行動をとることから転倒・転落がおこりやすい. 転倒・転落は, 精神的に回復意識を減退させ, 身体的にも損傷をおこす危険性があり, 回避しければならない. 当病棟では, 全入院患者に対しアセスメントスコアで危険度を分析し, 看護師全員が同じ視点で転倒・転落防止対策ができるようにしている. また, 日々のカンファレンスや事故防止係を中心としたヒヤリハットの分析, 病棟ラウンドの内容の共有, 適切な転倒・転落防止対策物品の選択や環境整備を実施している. さらに, 医師, 理学療法士などとのリハビリテーションカンファレンスでは, 患者の状態を把握しやすく, 患者の残存機能を生かした適切な看護援助ができ, 転倒・転落防止につながっている. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.60.54 |