小児の鎮静的前投薬評価における 年齢的層別化の重要性
1~11歳の小児909例にスコポラミン(0.015mg/kg)+ヒドロキシジン(1mg/kg)の筋注を行ない,1歳ごとの11群に分け,鎮静効果と年齢との関係を明らかにし,年齢的層別の重要性を示す研究を行なった.効果判定は筋注後30分に担当麻酔医が「無効」(レベル1),または「有効」(レベル2~4)と判定した.年齢と「有効」症例の割合との相関はスピアマンの順位相関係数0.98と極めて強く,Mann WhitneyのU testで有意差を示さなかった年齢群は1歳,2~3歳,4~5歳,5~7歳,7~11歳に層別され,鎮静効果に及ぼす年齢の強い影響が実証された.したがって,小児の鎮静的前投薬の年齢的層...
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Published in | 日本臨床麻酔学会誌 Vol. 12; no. 2; pp. 167 - 171 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床麻酔学会
1992
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0285-4945 1349-9149 |
DOI | 10.2199/jjsca.12.167 |
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Summary: | 1~11歳の小児909例にスコポラミン(0.015mg/kg)+ヒドロキシジン(1mg/kg)の筋注を行ない,1歳ごとの11群に分け,鎮静効果と年齢との関係を明らかにし,年齢的層別の重要性を示す研究を行なった.効果判定は筋注後30分に担当麻酔医が「無効」(レベル1),または「有効」(レベル2~4)と判定した.年齢と「有効」症例の割合との相関はスピアマンの順位相関係数0.98と極めて強く,Mann WhitneyのU testで有意差を示さなかった年齢群は1歳,2~3歳,4~5歳,5~7歳,7~11歳に層別され,鎮静効果に及ぼす年齢の強い影響が実証された.したがって,小児の鎮静的前投薬の年齢的層別化を行なう必要性は明らかである. |
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ISSN: | 0285-4945 1349-9149 |
DOI: | 10.2199/jjsca.12.167 |