高Ca血症を合併した活動性肺結核の1例

症例は腹膜炎を合併した活動性肺結核の63才,女性で,やせの改善のために施行したvitamin Dを含むIVHが契機となって高Ca血症が出現した.抗結核薬の投与により胸部異常影の消失,喀痰の結核菌培養陰性に伴い,再上昇していた血清Caの完全な正常化が認められたことから肺結核症に合併した高Ca血症と診断した.活動性肺結核にしばしば伴うvitamin DおよびCaの代謝異常がその基盤に存在したものと推測される....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 76; no. 3; pp. 455 - 456
Main Authors 新津, 洋司郎, 大和田, 稔, 漆崎, 洋一, 小野寺, 義光, 渡辺, 直樹, 高後, 裕, 漆崎, 一朗
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 1987
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Summary:症例は腹膜炎を合併した活動性肺結核の63才,女性で,やせの改善のために施行したvitamin Dを含むIVHが契機となって高Ca血症が出現した.抗結核薬の投与により胸部異常影の消失,喀痰の結核菌培養陰性に伴い,再上昇していた血清Caの完全な正常化が認められたことから肺結核症に合併した高Ca血症と診断した.活動性肺結核にしばしば伴うvitamin DおよびCaの代謝異常がその基盤に存在したものと推測される.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.76.455