脳動脈瘤再出血例に対する超早期手術の有効性

臨床所見より再出血であることが確認された脳動脈瘤15例を検討した.このうち手術が行われたのは12例で (3例は状態が悪く手術されることなく死亡), これを再出血後24時間以内の超早期に手術された7例 (術前grade III 1例, IV 4例, V 2例) と, それ以後に手術された5例 (同様にIII 3例, IV 2例) とに分けて転帰を比較した.その結果, 後者ではgoodは1例に過ぎず, fair 2例, moderateとdead各1例であった.これに対し前者では, 脳内血腫を伴っていた2例がpoor, deadであった以外, 他の5例はいずれもgoodであった.このことから, 脳...

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Published in脳卒中 Vol. 9; no. 4; pp. 371 - 373
Main Authors 河西, 徹, 井出, 光信, 田中, 典子, 神保, 実, 山本, 昌昭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中学会 1987
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ISSN0912-0726
1883-1923
DOI10.3995/jstroke.9.371

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Summary:臨床所見より再出血であることが確認された脳動脈瘤15例を検討した.このうち手術が行われたのは12例で (3例は状態が悪く手術されることなく死亡), これを再出血後24時間以内の超早期に手術された7例 (術前grade III 1例, IV 4例, V 2例) と, それ以後に手術された5例 (同様にIII 3例, IV 2例) とに分けて転帰を比較した.その結果, 後者ではgoodは1例に過ぎず, fair 2例, moderateとdead各1例であった.これに対し前者では, 脳内血腫を伴っていた2例がpoor, deadであった以外, 他の5例はいずれもgoodであった.このことから, 脳動脈瘤再出血例において, gradeIV以上であれば超早期手術により良好な結果が期待できると考えた.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.9.371