特異な脳内石灰化を伴い,透析脳症様症状を呈した1症例

症例は35歳,女性. 14年の血液透析歴とアルミニウムゲル服用歴がある.上下肢にミオクローヌスおよび構語障害が出現し入院した.病的反射なく,髄液所見は正常.脳波は全誘導で高振幅徐波がみられた.血中アルミニウム値は高く,デフェロキサミン負荷での上昇も大きい.以上は透析脳症に合致する所見であるが大脳灰白質と白質の境界に多発する脳内石灰化を併発している点は従来報告がない....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本内科学会雑誌 Vol. 82; no. 2; pp. 280 - 282
Main Authors 笹岡, 拓雄, 中西, 太一, 田村, 禎一, 宮崎, 弘, 東海林, 隆男, 福留, 裕一郎, 小沢, 潔, 木嶋, 祥麿, 久保, 田智
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 1993
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.82.280

Cover

More Information
Summary:症例は35歳,女性. 14年の血液透析歴とアルミニウムゲル服用歴がある.上下肢にミオクローヌスおよび構語障害が出現し入院した.病的反射なく,髄液所見は正常.脳波は全誘導で高振幅徐波がみられた.血中アルミニウム値は高く,デフェロキサミン負荷での上昇も大きい.以上は透析脳症に合致する所見であるが大脳灰白質と白質の境界に多発する脳内石灰化を併発している点は従来報告がない.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.82.280