右季肋部痛で来院したdeoxycorticosterone産生副腎皮質癌の一例

症例は40才男, 5年前より高血圧があり,右季肋部痛で来院し, CTで右副腎腫瘍が発見された.血清カリウム正常下限,血中deoxycorticosterone (DOC), progesterone, pregnenoloneのみが高値であった.腫瘍は190gで黄色結節状で,核異型,血管への浸潤がみられ,腫瘍中DOCと前駆体の総含量が多く, DOC産生副腎皮質癌と診断された.術後,血中DOC値,血圧は正常化した. DOC産生副腎腫瘍でも前駆体の増加は癌腫を示唆すると思われる....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 78; no. 7; pp. 996 - 997
Main Authors 桜井, 靖久, 藤乗, 嗣泰, 猪狩, 友行, 西山, 敬介, 板東, 隆文, 豊島, 宏, 大橋, 健一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 1989
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Summary:症例は40才男, 5年前より高血圧があり,右季肋部痛で来院し, CTで右副腎腫瘍が発見された.血清カリウム正常下限,血中deoxycorticosterone (DOC), progesterone, pregnenoloneのみが高値であった.腫瘍は190gで黄色結節状で,核異型,血管への浸潤がみられ,腫瘍中DOCと前駆体の総含量が多く, DOC産生副腎皮質癌と診断された.術後,血中DOC値,血圧は正常化した. DOC産生副腎腫瘍でも前駆体の増加は癌腫を示唆すると思われる.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.78.996