慢性関節リウマチ患者関節液におけるコラゲナーゼ活性についての研究-免疫複合体, IgG-リウマトイド因子およびプロスタグランディンE2との関係

慢性関節リウマチ(RA)患者および変形性関節症(OA)患者の関節液コラゲナーゼ活性(「コ」活性)と,免疫複合体(IC), IgG-RFおよびプロスタグランディンE2(PGE2)との関係を検討した. 1) RA関節液「コ」活性はOAに比し,有意に高値を示した. 2) RA関節液「コ」活性と関節液ICとの間に有意の相関が認められた. RA関節液IC値が5μg/m1以上の高値群は,低値群に比し,「コ」活性が有意に高値を示した. 3) RA関節液lgG-RF陽性群では,陰性群に比して,「コ」活性が高い傾向にみられた. 4) RA関節液PGE2値と「コ」活性との間には相関はなかつた. RA関節液中のコラ...

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 75; no. 4; pp. 488 - 494
Main Authors 福島, 俊之, 小林, 和夫, 井出, 宏嗣, 関根, 富佐夫, 田畑, 穣, 根岸, 雅夫, 佐藤, 秀紀, 大野, 功, 高橋, 昭三
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 1986
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.75.488

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Summary:慢性関節リウマチ(RA)患者および変形性関節症(OA)患者の関節液コラゲナーゼ活性(「コ」活性)と,免疫複合体(IC), IgG-RFおよびプロスタグランディンE2(PGE2)との関係を検討した. 1) RA関節液「コ」活性はOAに比し,有意に高値を示した. 2) RA関節液「コ」活性と関節液ICとの間に有意の相関が認められた. RA関節液IC値が5μg/m1以上の高値群は,低値群に比し,「コ」活性が有意に高値を示した. 3) RA関節液lgG-RF陽性群では,陰性群に比して,「コ」活性が高い傾向にみられた. 4) RA関節液PGE2値と「コ」活性との間には相関はなかつた. RA関節液中のコラゲナーゼ産生には, ICなどの諸因子の関与が考えられる.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.75.488