ファモチジン投与によりパーキンソン症状の出現した本態性振戦の1例

症例は70歳,女性. 20歳頃より両手指の姿勢時振戦を認め,悪化傾向なく経過していた. 65歳より近医でパーキンソン病としてL-DOPAを投与されていたが,振戦以外の症状は認められず, 1999年にL-DOPA中止後も症状の増悪は認められなかったため,本態性振戦と診断された. 2000年2月よりファモチジンの内服を開始したところ, 3月頃よりパーキンソン症状が出現した.ファモチジンが薬剤性パーキンソニズムの原因になり得るかどうか,今後の臨床的観察が必要と考え,症例を報告した....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 91; no. 1; pp. 456 - 458
Main Authors 白田, 明子, 山根, 清美, 水野, 聡子, 勝又, 聡美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 10.01.2002
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.91.456

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Summary:症例は70歳,女性. 20歳頃より両手指の姿勢時振戦を認め,悪化傾向なく経過していた. 65歳より近医でパーキンソン病としてL-DOPAを投与されていたが,振戦以外の症状は認められず, 1999年にL-DOPA中止後も症状の増悪は認められなかったため,本態性振戦と診断された. 2000年2月よりファモチジンの内服を開始したところ, 3月頃よりパーキンソン症状が出現した.ファモチジンが薬剤性パーキンソニズムの原因になり得るかどうか,今後の臨床的観察が必要と考え,症例を報告した.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.91.456