著明な肝障害およびDICを合併しサイクロスポリンが有効であった成人Still病の1例
症例は44歳,男性.左頸部リンパ節腫大と発熱にて入院.肝機能異常も伴い,高熱が続き,抗生剤投与を行ったが,軽快せず,白血病や悪性リンパ腫も除外され,成人スチル病としてステロイド投与を行った.ステロイド減量中に著明な肝機能異常を呈するとともにその後DICを合併した.ステロイドパルス療法とDICに対する治療により病態の改善を認め,さらにサイクロスポリン投与を加えることにより,フェリチンは37,000ng/mlと異常高値から著明に低下し,正常化した.ステロイド抵抗性の成人スチル病にはサイクロスポリンの投与が有効であると考えられた....
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Published in | 肝臓 Vol. 37; no. 5; pp. 291 - 295 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本肝臓学会
25.05.1996
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ISSN | 0451-4203 1881-3593 |
DOI | 10.2957/kanzo.37.291 |
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Summary: | 症例は44歳,男性.左頸部リンパ節腫大と発熱にて入院.肝機能異常も伴い,高熱が続き,抗生剤投与を行ったが,軽快せず,白血病や悪性リンパ腫も除外され,成人スチル病としてステロイド投与を行った.ステロイド減量中に著明な肝機能異常を呈するとともにその後DICを合併した.ステロイドパルス療法とDICに対する治療により病態の改善を認め,さらにサイクロスポリン投与を加えることにより,フェリチンは37,000ng/mlと異常高値から著明に低下し,正常化した.ステロイド抵抗性の成人スチル病にはサイクロスポリンの投与が有効であると考えられた. |
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ISSN: | 0451-4203 1881-3593 |
DOI: | 10.2957/kanzo.37.291 |