腸重積で発症した回腸癌の1例
原発的小腸癌は消化管の悪性腫瘍の中でも比較的稀な疾患であり,術前診断も困難とされ,それは小腸の解剖学的特性によると考えられる.われわれは腸重積で発症した回腸癌を経験したので報告する.症例は57歳の女性,腸閉塞で入院.検査にて腸重積を疑い開腹した.回腸末端から8cmの部位に存在する1型の癌が先進部となりBauhin弁を越えおり, 4cmにわたり重積していた. Hutchinsonの手技にて整復後,回腸50cmを含む回盲部切除とリンパ節郭清を行った.病理学的にはリンパ節転移を伴う回腸癌,高分化型腺癌であった....
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 63; no. 2; pp. 408 - 411 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
25.02.2002
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Subjects | |
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ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.63.408 |
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Summary: | 原発的小腸癌は消化管の悪性腫瘍の中でも比較的稀な疾患であり,術前診断も困難とされ,それは小腸の解剖学的特性によると考えられる.われわれは腸重積で発症した回腸癌を経験したので報告する.症例は57歳の女性,腸閉塞で入院.検査にて腸重積を疑い開腹した.回腸末端から8cmの部位に存在する1型の癌が先進部となりBauhin弁を越えおり, 4cmにわたり重積していた. Hutchinsonの手技にて整復後,回腸50cmを含む回盲部切除とリンパ節郭清を行った.病理学的にはリンパ節転移を伴う回腸癌,高分化型腺癌であった. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.63.408 |