Biliary cystadenocarcinomaにおけるペプタイドホルモン保有細胞についての免疫組織学的検討

嚢胞性腺癌の3症例を検索し腫瘍組織内の腫瘍細胞にGrimelius染色及びFontana-Masson染色を施行し二つの何れの染色にも陽性を呈する腫瘍細胞の散在性の出現をみとめた.これらの染色に陽性の腫瘍細胞は内分泌細胞のマーカーであるクロモグラニンに対しても陽性で,更にセロトニン,カルチトニン並びにガストリンに対しても陽性であることが確認された.しかし,pancreatic peptaide,ソマトスタチン,NSE, S-100の各種マーカーに対しては陰性であった.このように嚢胞性腺癌にはペプタイドホルモンを保有する腫瘍細胞が散在性に出現することが明らかとなった....

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Published in肝臓 Vol. 32; no. 3; pp. 290 - 294
Main Authors 柿田, 章, 大宮, 東生, 中, 英男, 奥平, 雅彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本肝臓学会 1991
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ISSN0451-4203
1881-3593
DOI10.2957/kanzo.32.290

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Summary:嚢胞性腺癌の3症例を検索し腫瘍組織内の腫瘍細胞にGrimelius染色及びFontana-Masson染色を施行し二つの何れの染色にも陽性を呈する腫瘍細胞の散在性の出現をみとめた.これらの染色に陽性の腫瘍細胞は内分泌細胞のマーカーであるクロモグラニンに対しても陽性で,更にセロトニン,カルチトニン並びにガストリンに対しても陽性であることが確認された.しかし,pancreatic peptaide,ソマトスタチン,NSE, S-100の各種マーカーに対しては陰性であった.このように嚢胞性腺癌にはペプタイドホルモンを保有する腫瘍細胞が散在性に出現することが明らかとなった.
ISSN:0451-4203
1881-3593
DOI:10.2957/kanzo.32.290