局所麻酔下にメッシュプラグを用いて修復した左広範腰ヘルニアの1例

症例は79歳,女性. 20歳時の帝王切開後より左側腹部の腫瘤に気づくも放置.左大腿骨頸部骨折にて2001年1月人工骨頭置換術施行.その後,腹痛が出現し腹部造影CT検査で,左側腹部に腸管の脱出を認め,左腰ヘルニアと診断した.絞扼所見を認めなかったため,待機的に手術を行った.右側臥位にて局所麻酔下に第12肋骨から腸骨にいたる縦切開をおき,皮下を剥離した.ヘルニア門の大きさは90×85mmで第12肋骨,脊柱起立筋,内外腹斜筋,腸骨により構成され,広範腰ヘルニアであった.ヘルニア嚢は切開せずに,メッシュプラグELサイズ2個およびMサイズ1個を挿入し,さらにCOMPOSIX MESHをonlay pat...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 63; no. 2; pp. 495 - 498
Main Authors 竹内, 英司, 佐々木, 英二, 玉内, 登志雄, 佐藤, 俊充, 岡本, 哲也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 25.02.2002
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.63.495

Cover

More Information
Summary:症例は79歳,女性. 20歳時の帝王切開後より左側腹部の腫瘤に気づくも放置.左大腿骨頸部骨折にて2001年1月人工骨頭置換術施行.その後,腹痛が出現し腹部造影CT検査で,左側腹部に腸管の脱出を認め,左腰ヘルニアと診断した.絞扼所見を認めなかったため,待機的に手術を行った.右側臥位にて局所麻酔下に第12肋骨から腸骨にいたる縦切開をおき,皮下を剥離した.ヘルニア門の大きさは90×85mmで第12肋骨,脊柱起立筋,内外腹斜筋,腸骨により構成され,広範腰ヘルニアであった.ヘルニア嚢は切開せずに,メッシュプラグELサイズ2個およびMサイズ1個を挿入し,さらにCOMPOSIX MESHをonlay patchとして使用した.術後seromaを形成したが,穿刺にて改善し,軽快退院した.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.63.495