Q熱に伴う器質化肺炎の1例

症例は69歳女性.特発性器質化肺炎としてステロイド治療を開始し,自他覚所見は速やかに改善した.しかし,経過中行った検索にてCoxiella burnetiiに対する血清抗体価上昇,血液PCR陽性であったため, Q熱が器質化肺炎の原因と考えられた. Q熱については,診断法が一般的でなく市中肺炎の原因としても見逃されていることが多いとされており,特発性器質化肺炎と診断されている症例の中に, Q熱によって引き起こされている症例が少なからず存在する可能性がある....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 94; no. 5; pp. 961 - 963
Main Authors 村松, 康和, 西村, 正治, 南須原, 康行, 小野, 江和之, 上野, 弘志, 田村, 豊, 森田, 千春, 笠原, 郁美, 檜澤, 伸之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 10.05.2005
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.94.961

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Summary:症例は69歳女性.特発性器質化肺炎としてステロイド治療を開始し,自他覚所見は速やかに改善した.しかし,経過中行った検索にてCoxiella burnetiiに対する血清抗体価上昇,血液PCR陽性であったため, Q熱が器質化肺炎の原因と考えられた. Q熱については,診断法が一般的でなく市中肺炎の原因としても見逃されていることが多いとされており,特発性器質化肺炎と診断されている症例の中に, Q熱によって引き起こされている症例が少なからず存在する可能性がある.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.94.961