脊椎麻酔時のミダゾラム静注鎮静法の再検討
脊椎麻酔時の鎮静に用いるミダゾラム静注の至適投与量について,再検討を行なった。30~70歳の脊椎麻酔症例115例を対象とした。麻酔はL3-4あるいはL4-5より,ネオペルカミンS®あるいは0.5%テトラカインを用いて行ない,執刀後,ミダゾラム0.025, 0.05, 0.075, 0.1, 0.125mg/kgをおのおのbolusで静注した。呼名反応,睫毛反射,舌根沈下,昇圧剤使用,体動,嘔吐等の有無,血圧,心拍数,呼吸数に関して各投与量間で比較検討した。その結果,呼吸,循環に与える影響は,0.025mg/kg, 0.05mg/kgが小さく,鎮静,催眠作用は投与量が多いほど強力で,0.075m...
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Published in | 日本臨床麻酔学会誌 Vol. 14; no. 3; pp. 257 - 262 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床麻酔学会
1994
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0285-4945 1349-9149 |
DOI | 10.2199/jjsca.14.257 |
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Summary: | 脊椎麻酔時の鎮静に用いるミダゾラム静注の至適投与量について,再検討を行なった。30~70歳の脊椎麻酔症例115例を対象とした。麻酔はL3-4あるいはL4-5より,ネオペルカミンS®あるいは0.5%テトラカインを用いて行ない,執刀後,ミダゾラム0.025, 0.05, 0.075, 0.1, 0.125mg/kgをおのおのbolusで静注した。呼名反応,睫毛反射,舌根沈下,昇圧剤使用,体動,嘔吐等の有無,血圧,心拍数,呼吸数に関して各投与量間で比較検討した。その結果,呼吸,循環に与える影響は,0.025mg/kg, 0.05mg/kgが小さく,鎮静,催眠作用は投与量が多いほど強力で,0.075mg/kg以上では舌根沈下症例数が増加するため,0.05mg/kgが至適投与量と考えられた。 |
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ISSN: | 0285-4945 1349-9149 |
DOI: | 10.2199/jjsca.14.257 |