低濃度PCB汚染油の処理対象基準に関する検討
低濃度PCB汚染油の処理対象基準濃度設定に資するため, 廃油処理に伴う作業者および周辺居住者のリスクを評価した。廃油中PCB濃度が50mg/kgのとき居住者の追加的曝露量推定値はPCB・ダイオキシン類のTDIの1/20以下であり, 作業環境のダイオキシン類濃度推定値は, 管理濃度2.5P9-TEQ/m3の1/100以下であった。また, 5mg/kg以下で作業者の体内負荷量最大値は個人差を考慮しない場合のNOAEL以下となった。処理対象外となる廃油の平均PCB濃度は, 処理基準が20mg/kgのとき4.8mg/kgと推定された。PCBの環境放出量は日本の現在の年間排出量の1%以下と推測された。...
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Published in | 環境化学 Vol. 15; no. 2; pp. 407 - 419 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | English Japanese |
Published |
一般社団法人 日本環境化学会
2005
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Summary: | 低濃度PCB汚染油の処理対象基準濃度設定に資するため, 廃油処理に伴う作業者および周辺居住者のリスクを評価した。廃油中PCB濃度が50mg/kgのとき居住者の追加的曝露量推定値はPCB・ダイオキシン類のTDIの1/20以下であり, 作業環境のダイオキシン類濃度推定値は, 管理濃度2.5P9-TEQ/m3の1/100以下であった。また, 5mg/kg以下で作業者の体内負荷量最大値は個人差を考慮しない場合のNOAEL以下となった。処理対象外となる廃油の平均PCB濃度は, 処理基準が20mg/kgのとき4.8mg/kgと推定された。PCBの環境放出量は日本の現在の年間排出量の1%以下と推測された。 |
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ISSN: | 0917-2408 1882-5818 |
DOI: | 10.5985/jec.15.407 |