高度肥満患者に対する硬膜外麻酔の経験

高度肥満患者(167cm, 154kg)の脛骨近位端関節内骨折に対する硬膜外麻酔を経験した.この経験から,高度肥満者でのTuohy針による穿刺操作は予想以上に容易であると思われた.高度肥満者では,術後の合併症を減らすためにも全身麻酔より伝達麻酔が望まれる.この点,硬膜外麻酔は脊椎麻酔に比較して穿刺部位に制約されず麻酔の調節性にも優れ,また技術的にも安全で,高度肥満患者においては特に有用性が高いと考えられる.もっと積極的に試みてよい麻酔方法である....

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 10; no. 1; pp. 99 - 102
Main Authors 渡辺, 昭彦, 原田, 有三, 水口, 章, 並木, 昭義
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 日本臨床麻酔学会 1990
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Summary:高度肥満患者(167cm, 154kg)の脛骨近位端関節内骨折に対する硬膜外麻酔を経験した.この経験から,高度肥満者でのTuohy針による穿刺操作は予想以上に容易であると思われた.高度肥満者では,術後の合併症を減らすためにも全身麻酔より伝達麻酔が望まれる.この点,硬膜外麻酔は脊椎麻酔に比較して穿刺部位に制約されず麻酔の調節性にも優れ,また技術的にも安全で,高度肥満患者においては特に有用性が高いと考えられる.もっと積極的に試みてよい麻酔方法である.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.10.99