単冠動脈を伴う大動脈四尖弁症の1治験例

症例は63歳・男性, 起座呼吸を伴ううっ血性心不全のため当センターへ搬送された. 大動脈造影および経食道超音波心エコー図法にて, 大動脈四尖弁による大動脈弁閉鎖不全症と診断した. また冠状動脈造影で, すべての冠状動脈が右バルサルバ洞の同一口より起始し, 比較的まれな走行形態の単冠動脈であることが確認された. このきわめてまれな症例に対し大動脈弁置換術を施行したが, 選択的冠灌流を含む順行性の心筋保護法が不確実であったため, 逆行性持続冠灌流法にて手術を行い良好な結果であった....

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Published in日本心臓血管外科学会雑誌 Vol. 30; no. 1; pp. 26 - 28
Main Authors 竹内, 成之, 蜂谷, 貴, 佐々木, 達海, 小野口, 勝久, 鴛海, 元博, 橋本, 和弘, 高倉, 宏充
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会 15.01.2001
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ISSN0285-1474
1883-4108
DOI10.4326/jjcvs.30.26

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Summary:症例は63歳・男性, 起座呼吸を伴ううっ血性心不全のため当センターへ搬送された. 大動脈造影および経食道超音波心エコー図法にて, 大動脈四尖弁による大動脈弁閉鎖不全症と診断した. また冠状動脈造影で, すべての冠状動脈が右バルサルバ洞の同一口より起始し, 比較的まれな走行形態の単冠動脈であることが確認された. このきわめてまれな症例に対し大動脈弁置換術を施行したが, 選択的冠灌流を含む順行性の心筋保護法が不確実であったため, 逆行性持続冠灌流法にて手術を行い良好な結果であった.
ISSN:0285-1474
1883-4108
DOI:10.4326/jjcvs.30.26