ブドウ糖センサin vivo長期活性維持の工夫

生体内における血栓形成がセンサ出力低下を惹起する過程を再現すべく, in vitroでの実験系にて血栓形成の各過程のセンサ活性に及ぼす変化を検索した。センサを濃厚血小板浮遊液中にdipし, 血小板凝集を惹起したときセンサ出力に変化を認めず, さらに, フィブリン析出にてもセンサ出力に変化を認めなかった。センサを線維芽細胞が増殖する人工皮膚中に埋入後, センサ出力は著しく低下, 凝集細胞剥離にてセンサ出力の回復を認めた。 生体留置時のセンサ活性の長期維持には, 細胞成分の凝集抑制特性をセンサ膜に付加する必要性を認めた。...

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Published in人工臓器 Vol. 20; no. 1; pp. 179 - 182
Main Authors 山崎, 義光, 上田, 信行, 久保, 田稔, 関谷, 正志, 河盛, 隆造, 鎌田, 武信, 片倉, 健男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本人工臓器学会 1991
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Summary:生体内における血栓形成がセンサ出力低下を惹起する過程を再現すべく, in vitroでの実験系にて血栓形成の各過程のセンサ活性に及ぼす変化を検索した。センサを濃厚血小板浮遊液中にdipし, 血小板凝集を惹起したときセンサ出力に変化を認めず, さらに, フィブリン析出にてもセンサ出力に変化を認めなかった。センサを線維芽細胞が増殖する人工皮膚中に埋入後, センサ出力は著しく低下, 凝集細胞剥離にてセンサ出力の回復を認めた。 生体留置時のセンサ活性の長期維持には, 細胞成分の凝集抑制特性をセンサ膜に付加する必要性を認めた。
ISSN:0300-0818
1883-6097
DOI:10.11392/jsao1972.20.179