モータ駆動補助人工心臓の耐久性の検討

モータ駆動補助人工心臓の長期安定駆動を目的に, セラミック滑り軸受けの応用による人工心臓アクチュエータの改良と、8 bits 1-chip microcomputerを用いた追値制御システムの開発を行い. in vitro耐久試験により評価した. 耐久試験は, 後負荷100mmHg, 拍動数75bpm, ポンプ拍出量4.5l.min(ポンプ出力1Watt)に設定し, 5秒間停止した時点で実験終了とした. 現在までに, 5例の耐久試験を行っており, 最高連続駆動日数75日, 効率(ポンプ出力/モータ入力)21%を得ている. これまでの主な停止原因は, 1)ポリウレタン膜の水分の透過による停止1例...

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Published in人工臓器 Vol. 22; no. 3; pp. 581 - 586
Main Authors 岡本, 英治, 友田, 恭嗣, 山本, 克之, 三田村, 好矩, 三上, 智久
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本人工臓器学会 1993
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Summary:モータ駆動補助人工心臓の長期安定駆動を目的に, セラミック滑り軸受けの応用による人工心臓アクチュエータの改良と、8 bits 1-chip microcomputerを用いた追値制御システムの開発を行い. in vitro耐久試験により評価した. 耐久試験は, 後負荷100mmHg, 拍動数75bpm, ポンプ拍出量4.5l.min(ポンプ出力1Watt)に設定し, 5秒間停止した時点で実験終了とした. 現在までに, 5例の耐久試験を行っており, 最高連続駆動日数75日, 効率(ポンプ出力/モータ入力)21%を得ている. これまでの主な停止原因は, 1)ポリウレタン膜の水分の透過による停止1例, 2)電気系の故障2例, 3)停電のため意図的に止めたもの1例である. この間, ポリウレダン膜アクチュエータ側をシリコンコーティングするなどの改良を行ってはいるが, この耐久試験中のべ170日以上, 機械的異常による停止は起きておらず, 良好な機械的耐久性を示す結果を得ることができた.
ISSN:0300-0818
1883-6097
DOI:10.11392/jsao1972.22.581