糖尿病における補体の変動
糖尿病における補体の変動をみるために,年齢,罹病期間の一致しているインスリン依存型糖尿病(IDDM) 23名,インスリン非依存型糖尿病(NIDDM) 40名,および健常人27名の補体価CH50, ACH50,補体成分C3, C4,補体抑制物質C3bINA, β1Hglおよび活性化の指標としてC3分解産物C3dを測定し,活性化の面を中心として両者を比較検討した. IDDMおよびNIDDMとも, CH50, C3, C4, C3bINAは健常人に比し有意に増加していたが, IDDMとNIDDMの間には差を認めなかった. β1HglはIDDMおよびNIDDMとも健常人と差がなかった. IDDMはNI...
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Published in | 日本臨床免疫学会会誌 Vol. 11; no. 4; pp. 364 - 368 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床免疫学会
1988
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Summary: | 糖尿病における補体の変動をみるために,年齢,罹病期間の一致しているインスリン依存型糖尿病(IDDM) 23名,インスリン非依存型糖尿病(NIDDM) 40名,および健常人27名の補体価CH50, ACH50,補体成分C3, C4,補体抑制物質C3bINA, β1Hglおよび活性化の指標としてC3分解産物C3dを測定し,活性化の面を中心として両者を比較検討した. IDDMおよびNIDDMとも, CH50, C3, C4, C3bINAは健常人に比し有意に増加していたが, IDDMとNIDDMの間には差を認めなかった. β1HglはIDDMおよびNIDDMとも健常人と差がなかった. IDDMはNIDDM同様高補体を示すが, NIDDMと異なりC3dの増加を認め, IDDMでは補体の活性化が生じていることが示唆された. |
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ISSN: | 0911-4300 1349-7413 |
DOI: | 10.2177/jsci.11.364 |