H-PSD coating shunt tubeによる一時的体外bypass法の検討―Bio-pump併用例と単純bypass例の比較

胸部下行大動脈手術に対する補助手段としてバイオポンプを併用したアンスロンシャントチューブによる動脈間あるいは左心バイパス法(バイオポンプ併用バイパス)を行い, 腋窩-大腿動脈間でのシャントチューブによる一時的体外バイパス法(単純バイパス)と血行動態的に比較検討した。その結果, バイオポンプ併用バイパス例では単純バイパス例に比し, 大動脈遮断部位より末梢への血流および大動脈遮断中の尿量は有意に増加した。このことより, バイオポンプを併用した一時的体外バイパス法は, 腎機能障害や高血圧を有する高齢者等high risk症例に対して有用性が高いと考えられる。また, 抗血栓性に優れたアンスロンチューブ...

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Published in人工臓器 Vol. 19; no. 1; pp. 628 - 630
Main Authors 平山, 哲三, 石川, 幹夫, 首藤, 裕, 末定, 弘行, 古川, 欽一, 石丸, 新
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本人工臓器学会 1990
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ISSN0300-0818
1883-6097
DOI10.11392/jsao1972.19.628

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Summary:胸部下行大動脈手術に対する補助手段としてバイオポンプを併用したアンスロンシャントチューブによる動脈間あるいは左心バイパス法(バイオポンプ併用バイパス)を行い, 腋窩-大腿動脈間でのシャントチューブによる一時的体外バイパス法(単純バイパス)と血行動態的に比較検討した。その結果, バイオポンプ併用バイパス例では単純バイパス例に比し, 大動脈遮断部位より末梢への血流および大動脈遮断中の尿量は有意に増加した。このことより, バイオポンプを併用した一時的体外バイパス法は, 腎機能障害や高血圧を有する高齢者等high risk症例に対して有用性が高いと考えられる。また, 抗血栓性に優れたアンスロンチューブを用いることにより血栓に起因した合併症も減少すると考えられる。
ISSN:0300-0818
1883-6097
DOI:10.11392/jsao1972.19.628