Duchenne型進行性筋ジストロフィー症における手指の変形についての研究

Duchenne型進行性筋ジストロフィー症(DMD)における手指の変形の特徴を明らかにする目的で, DMD患者42名について手指の変形をしらべた. その結果, 42名中39名(93%)に変形が認められたが, DMDに特徴的とされている典型的swan neck変形はわずかに28才の1名に認められたのみで, 最も多く認められた変形はPIP関節の過伸展であつた. 変形の進展形式は第III指のPIP関節の変形からはじまり, 次にDIP関節, MP関節の順序ですすむと考えられた. 左右差についての検討では, 全指とも左手指に変形がより多く認められ, これは使用頻度の差を反映していると考えられた....

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Published in医療 Vol. 39; no. 2; pp. 157 - 159
Main Author 名取, 徳彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 国立医療学会 1985
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ISSN0021-1699
1884-8729
DOI10.11261/iryo1946.39.157

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Summary:Duchenne型進行性筋ジストロフィー症(DMD)における手指の変形の特徴を明らかにする目的で, DMD患者42名について手指の変形をしらべた. その結果, 42名中39名(93%)に変形が認められたが, DMDに特徴的とされている典型的swan neck変形はわずかに28才の1名に認められたのみで, 最も多く認められた変形はPIP関節の過伸展であつた. 変形の進展形式は第III指のPIP関節の変形からはじまり, 次にDIP関節, MP関節の順序ですすむと考えられた. 左右差についての検討では, 全指とも左手指に変形がより多く認められ, これは使用頻度の差を反映していると考えられた.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.39.157