第16回心臓性急死研究会 Brugada症候群の12誘導ホルター心電図
【目的】Brugada症候群の特徴の一つに心電図ST部分の日内変動があるが,従来のHolter心電図では前胸部誘導のST変化を評価できない.そこで,24時間12誘導ホルター心電図を用い右前胸部誘導のST変化について検討した. 【方法】Brugada症候群の4症例(すべて男性.平均年齢40歳)に対し12誘導ホルター心電図(フクダ電子社製FM-700)を施行した.2例は心肺停止例(心停止群:CPA群),他2例は失神症例(失神群:SYN群)であった.同症例における12誘導ホルター心電図の24時間ST変化を検討したコントロールとして,同時期に12誘導ホルター心電図をおこなった15例(男性10例.平均年...
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Published in | 心臓 Vol. 36; no. Supplement3; pp. 116 - 123 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益財団法人 日本心臓財団
2004
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Subjects | |
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ISSN | 0586-4488 2186-3016 |
DOI | 10.11281/shinzo1969.36.Supplement3_116 |
Cover
Summary: | 【目的】Brugada症候群の特徴の一つに心電図ST部分の日内変動があるが,従来のHolter心電図では前胸部誘導のST変化を評価できない.そこで,24時間12誘導ホルター心電図を用い右前胸部誘導のST変化について検討した. 【方法】Brugada症候群の4症例(すべて男性.平均年齢40歳)に対し12誘導ホルター心電図(フクダ電子社製FM-700)を施行した.2例は心肺停止例(心停止群:CPA群),他2例は失神症例(失神群:SYN群)であった.同症例における12誘導ホルター心電図の24時間ST変化を検討したコントロールとして,同時期に12誘導ホルター心電図をおこなった15例(男性10例.平均年齢43.2歳)を用いた. 【結果】Brugada症候群の4症例はコントロール群に比べ有意にV2のST高および変動(標準偏差)が大であった.SYN群に比較しCPA群でV2のST高および変動(標準偏差)は,大であった.CPA群の2症例で心拍によりcoved型ST高が変動する所見が認められた. 【総括】12誘導ホルター心電図は,Brugada症候群の特徴であるST変化を24時間経時的に記録可能であり,その変化を検討することによりBrugada型心電図の心事故発生予測の可能性が示唆された. |
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ISSN: | 0586-4488 2186-3016 |
DOI: | 10.11281/shinzo1969.36.Supplement3_116 |