成人移行支援の課題と神経系疾患における小児-成人移行医療の実際

日本神経学会小児-成人移行医療対策特別委員会ワークショップは,移行医療の課題と実際を伝える企画とした.①医療的ケアを必要とする患者への支援推進の経緯と課題,②小児医療センターと大学病院の連携,③医療療育施設内での小児科と脳神経内科の連携,④日本神経学会におけるアンケート調査について紹介された.神経系疾患,なかでも濃厚な医療的ケアを長期にわたり継続的に必要とする「医療的ケア児者」の移行が非常に困難である原因として,小児期と成人期の診療対象疾患の違いに加え,小児科と成人診療科の診療体制の違いが挙げられた.全人的な移行支援のためには,医療者のみならず地域や行政を含む多職種との連携強化が必要である....

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Published in臨床神経学 Vol. 64; no. 7; pp. 460 - 464
Main Authors 尾方, 克久, 望月, 葉子, 熊田, 聡子, 冨田, 直, 﨑山, 快夫, 菊池, 健二郎, 早川, 美佳, 大迫, 美穂, 齊藤, 利雄, 望月, 秀樹, 日本神経学会小児-成人移行医療対策特別委員会, 日本難病医療ネットワーク学会小児-成人移行医療特別委員会
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本神経学会 2024
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Summary:日本神経学会小児-成人移行医療対策特別委員会ワークショップは,移行医療の課題と実際を伝える企画とした.①医療的ケアを必要とする患者への支援推進の経緯と課題,②小児医療センターと大学病院の連携,③医療療育施設内での小児科と脳神経内科の連携,④日本神経学会におけるアンケート調査について紹介された.神経系疾患,なかでも濃厚な医療的ケアを長期にわたり継続的に必要とする「医療的ケア児者」の移行が非常に困難である原因として,小児期と成人期の診療対象疾患の違いに加え,小児科と成人診療科の診療体制の違いが挙げられた.全人的な移行支援のためには,医療者のみならず地域や行政を含む多職種との連携強化が必要である.
ISSN:0009-918X
1882-0654
DOI:10.5692/clinicalneurol.cn-001985