高安動脈炎に伴ったposterior reversible encephalopathy syndrome(PRES)の1例
症例は75歳女性.4ヶ月前より繰り返す意識消失,めまい,ふらつき,耳閉感を認めた.頭部MRI FLAIR画像にて,右後頭葉,両側前頭葉,頭頂葉に高信号域を認め,当科に入院した.神経学的所見として,右上肢バレー徴候陽性,継ぎ足不可,左バビンスキー反射陽性を認めた.上肢血圧の左右差,左上肢の脈拍の減弱を認め,造影CTでは,動脈壁の肥厚,遅延性の増強効果を認め,高安動脈炎と診断した.頭部MRI所見は4ヶ月間で経時的に消退し,posterior reversible encephalopathy syndrome(PRES)と診断した.高齢女性の高安動脈炎にPRESを伴うことは稀であり報告した....
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Published in | 臨床神経学 Vol. 56; no. 3; pp. 174 - 179 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本神経学会
2016
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0009-918X 1882-0654 |
DOI | 10.5692/clinicalneurol.cn-000815 |
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Summary: | 症例は75歳女性.4ヶ月前より繰り返す意識消失,めまい,ふらつき,耳閉感を認めた.頭部MRI FLAIR画像にて,右後頭葉,両側前頭葉,頭頂葉に高信号域を認め,当科に入院した.神経学的所見として,右上肢バレー徴候陽性,継ぎ足不可,左バビンスキー反射陽性を認めた.上肢血圧の左右差,左上肢の脈拍の減弱を認め,造影CTでは,動脈壁の肥厚,遅延性の増強効果を認め,高安動脈炎と診断した.頭部MRI所見は4ヶ月間で経時的に消退し,posterior reversible encephalopathy syndrome(PRES)と診断した.高齢女性の高安動脈炎にPRESを伴うことは稀であり報告した. |
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ISSN: | 0009-918X 1882-0654 |
DOI: | 10.5692/clinicalneurol.cn-000815 |