第14回心臓性急死研究会 長期的経過を観察しえたBrugada症候群の1例

症例は64歳,男性.主訴は失神.1981年,1988年3月失神にて他院にて精査するも原因不明であった.1988年6月失神にて当院救急外来に搬送される.到着時心房細動であったが直後に失神再発し,モニター上心室細動(VF)認めた.入院にて原因検索施行.当初心尖部肥大型心筋症が疑われたが確定診断には至らなかった.後日,外来にて特徴的な心電図所見よりBrugada症候群と診断したが,失神再発認められないことより投薬にて経過観察していた.定期的に施行したHolter心電図や12誘導心電図ではST上昇の程度やQT despersion の日内変動,年毎変動を認めたが心室性期外収縮の出現数に変化を認めなかっ...

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Published in心臓 Vol. 34; no. Supplement3; pp. 132 - 136
Main Authors 豊田, 徹, 小林, 裕, 永井, 義一, 笠井, 龍太郎, 山科, 章, 山田, 昌央, 並木, 紀世, 宮城, 学, 喜納, 峰子, 五関, 義成, 木内, 信太郎, 小松, 尚子, 稲垣, 夏子, 内山, 隆史, 久野, 将宗, 高橋, 英治, 寺本, 智彦, 吉崎, 彰, 大島, 一太
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 2002
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo1969.34.Supplement3_132

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Summary:症例は64歳,男性.主訴は失神.1981年,1988年3月失神にて他院にて精査するも原因不明であった.1988年6月失神にて当院救急外来に搬送される.到着時心房細動であったが直後に失神再発し,モニター上心室細動(VF)認めた.入院にて原因検索施行.当初心尖部肥大型心筋症が疑われたが確定診断には至らなかった.後日,外来にて特徴的な心電図所見よりBrugada症候群と診断したが,失神再発認められないことより投薬にて経過観察していた.定期的に施行したHolter心電図や12誘導心電図ではST上昇の程度やQT despersion の日内変動,年毎変動を認めたが心室性期外収縮の出現数に変化を認めなかった.2000年に失神再出現し入院EPSにてもVF誘発され,臨床経過と合わせてICD適応と判断し植え込み衛施行した.以後,現在まで失神認められずICD作動も認めていない.Brugada症候群において長期に心電図経過を得た症例を経験したので報告する.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo1969.34.Supplement3_132