ライムギ・エンバク由来のリボソーム不活性化タンパク質遺伝子を導入したイネの閉鎖系での環境に対する安全性評価

ライムギ・エンバク由来のリボソーム不活性化タンパク質(RIP)遺伝子を導入したイネは, いもち病, 白葉枯病などの主要病害に抵抗性がある.これらの組換え体に対して文部科学省の「組換えDNA実験指針」に従い, 導入遺伝子の存在様式など5項目にわたる調査を行った.環境に対する安全性を調査した結果, 組換え体と原品種「どんとこい」との間には有意な特性の差は認められなかった.今後は組換え体の後世代を非閉鎖系環境で栽培すると共に, 新たに形態特性および生育特性の再確認, 植物遺体の鋤込み試験, 微生物相への影響などの調査を行う予定である....

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Published in北陸作物学会報 Vol. 39; pp. 10 - 14
Main Authors 青木, 秀之, 廣瀬, 竜郎, 中島, 敏彦, 山元, 剛, 森, 浩一, 園田, 亮一, 平八重, 一之, 重宗, 明子, 矢頭, 治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北陸作物・育種学会 2004
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Summary:ライムギ・エンバク由来のリボソーム不活性化タンパク質(RIP)遺伝子を導入したイネは, いもち病, 白葉枯病などの主要病害に抵抗性がある.これらの組換え体に対して文部科学省の「組換えDNA実験指針」に従い, 導入遺伝子の存在様式など5項目にわたる調査を行った.環境に対する安全性を調査した結果, 組換え体と原品種「どんとこい」との間には有意な特性の差は認められなかった.今後は組換え体の後世代を非閉鎖系環境で栽培すると共に, 新たに形態特性および生育特性の再確認, 植物遺体の鋤込み試験, 微生物相への影響などの調査を行う予定である.
ISSN:0388-8061
2189-7417
DOI:10.19016/hokurikucs.39.0_10