人工曝露装置を用いた酸性霧, ガス及びエアロゾルによる金属溶出及び各イオン表面挙動

酸性雨 (酸性霧又は純水霧) 及び雰囲気 (ガス+エアロゾル又はガスのみ) の違いによる3通りの条件下で, 曝露する金属板を前回より約12倍大きくし, 各種金属板の溶出特性及び表面の各イオン成分について検討した。 炭素鋼板中のFe (イオン) の溶出寄与率は, エアロゾル分が80%, ガス分が14%であり, アルミニウム合金板中のAl (イオン) は, 人工酸1生霧分が51%, エアロゾル分が24%, ガス分が25%であり, 青銅板及び銅板中のCu (イオン) や青銅板及び鉛板中のPb (イオン) は, 人工酸性霧分とガス分でほとんどの寄与率を占めた。 曝露面積を前回より大きくしたが, 各金属...

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Published in環境化学 Vol. 15; no. 1; pp. 43 - 54
Main Authors 鳥山, 成一, 溝口, 俊明, 大西, 勝典, 近藤, 隆之, 日吉, 真一郎, 奥村, 秀一, 木戸, 瑞佳, 山崎, 敬久
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 一般社団法人 日本環境化学会 2005
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ISSN0917-2408
1882-5818
DOI10.5985/jec.15.43

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Summary:酸性雨 (酸性霧又は純水霧) 及び雰囲気 (ガス+エアロゾル又はガスのみ) の違いによる3通りの条件下で, 曝露する金属板を前回より約12倍大きくし, 各種金属板の溶出特性及び表面の各イオン成分について検討した。 炭素鋼板中のFe (イオン) の溶出寄与率は, エアロゾル分が80%, ガス分が14%であり, アルミニウム合金板中のAl (イオン) は, 人工酸1生霧分が51%, エアロゾル分が24%, ガス分が25%であり, 青銅板及び銅板中のCu (イオン) や青銅板及び鉛板中のPb (イオン) は, 人工酸性霧分とガス分でほとんどの寄与率を占めた。 曝露面積を前回より大きくしたが, 各金属板接触後の各雨水イオン成分の濃度は, H+は減少が現われたがそれ以外は余り増加しなかった。そのため腐食生成物上の各種化学反応や金属表面へ物理吸着など, より明確にすることはできなかった。金属板接触後の成分とブランク成分の母集団に違いがないかt検定を行ったところ, 有意差の見られるイオン成分が多かった。
ISSN:0917-2408
1882-5818
DOI:10.5985/jec.15.43