ラットのダイオキシン類蓄積に及ぼす餌への活性炭添加の影響

活性炭をPCDD/DFs, non-oytho PCBsを含む餌に添加し, 活性炭添加によるラットの体内蓄積に及ぼす影響を検討した。その結果, 投与量11, 000pgに対してコントロールラットの合計蓄積量は平均6, 600pg (蓄積率: 62%) であったが, 活性炭添加ラットでは平均480pg (蓄積率: 4.8%) に低減され, またTEQ換算ではコントロールラットで, 平均1, 000pg-TEQが活性炭添加により30pg-TEQまで低減された。中でも, 高い肝臓蓄積性が認められたPCDD/DFsでは, 活性炭を添加することによって肝臓蓄積量が低減され, また, 高塩素体ダイオキシン...

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Published in環境化学 Vol. 15; no. 1; pp. 83 - 90
Main Authors 岩切, 良次, 本田, 克久
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 一般社団法人 日本環境化学会 2005
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ISSN0917-2408
1882-5818
DOI10.5985/jec.15.83

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Summary:活性炭をPCDD/DFs, non-oytho PCBsを含む餌に添加し, 活性炭添加によるラットの体内蓄積に及ぼす影響を検討した。その結果, 投与量11, 000pgに対してコントロールラットの合計蓄積量は平均6, 600pg (蓄積率: 62%) であったが, 活性炭添加ラットでは平均480pg (蓄積率: 4.8%) に低減され, またTEQ換算ではコントロールラットで, 平均1, 000pg-TEQが活性炭添加により30pg-TEQまで低減された。中でも, 高い肝臓蓄積性が認められたPCDD/DFsでは, 活性炭を添加することによって肝臓蓄積量が低減され, また, 高塩素体ダイオキシン類に比べ, 毒性の大きい低塩素成分の低減が著しいことが, 異性体組成から確認された。以上の結果は, 餌への活性炭添加は, ダイオキシン類の体内蓄積と毒性の低減に有効な技術であると認められた。
ISSN:0917-2408
1882-5818
DOI:10.5985/jec.15.83