がん看護専門看護師のがんゲノム医療への関与の実態

本研究は,がん看護専門看護師(以下OCNS)のがんゲノム医療への関与の実態を明らかにすることを目的とした。研究承諾の得られたOCNS235名の調査の結果,がんゲノム医療に関与ありのOCNSの方が,遺伝性腫瘍に関する理解度がある状況であった。また,がんゲノム医療に対する学習ニーズは8つ記述内容より構成された。遺伝医療の関与別に差異がなかった学習ニーズは【遺伝性腫瘍およびがんゲノム医療に関する基本知識】【定期的な遺伝医療に関する情報のup to date】【実臨床における遺伝カウンセリング】であった。一方で,【遺伝医療におけるOCNSの役割】【遺伝性疾患の患者・家族に対する看護】【遺伝医療を組織に...

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Published in四国医学雑誌 Vol. 79; no. 3.4; pp. 165 - 172
Main Authors 今井, 芳枝, 浅海, くるみ, 川崎, 優子, 井上, 勇太, 森, 裕香, 村上, 好恵, 武田, 祐子, 阪本, 朋香
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 徳島医学会 2023
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ISSN0037-3699
2758-3279
DOI10.57444/shikokuactamedica.79.3.4_165

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Summary:本研究は,がん看護専門看護師(以下OCNS)のがんゲノム医療への関与の実態を明らかにすることを目的とした。研究承諾の得られたOCNS235名の調査の結果,がんゲノム医療に関与ありのOCNSの方が,遺伝性腫瘍に関する理解度がある状況であった。また,がんゲノム医療に対する学習ニーズは8つ記述内容より構成された。遺伝医療の関与別に差異がなかった学習ニーズは【遺伝性腫瘍およびがんゲノム医療に関する基本知識】【定期的な遺伝医療に関する情報のup to date】【実臨床における遺伝カウンセリング】であった。一方で,【遺伝医療におけるOCNSの役割】【遺伝性疾患の患者・家族に対する看護】【遺伝医療を組織に組み込む体制・連携】【都心・拠点病院外施設に対する現実的な遺伝医療の情報】【学会等による遺伝医療に関する系統的なプログラム学習】の学習ニーズは記載の有無や内容に差異がみられた。
ISSN:0037-3699
2758-3279
DOI:10.57444/shikokuactamedica.79.3.4_165